草花が色鮮やかに芽吹き、爽やかな風が吹き抜ける5月。この月に定められた誕生石に共通するのは、生命力の象徴である「美しい緑色」です。
日本における5月の誕生石は、世界四大宝石の一つとされる深い緑色が美しい「エメラルド」と、東洋の宝石として古くから珍重されてきた「ヒスイ(翡翠)」です。
今回は、5月の誕生石「エメラルド」「ヒスイ」がどのような宝石なのか、歴史や石言葉、持ち主にもたらしてくれる効果などを紹介します。
誕生石の基礎知識
誕生石とは、1月から12月までの各月にちなんだ宝石のことです。
日本の誕生石は、アメリカで決められていた誕生石の基準をもとに、日本の風土や習慣に合わせて修正を加えて1958年に定められました。2021年には、63年ぶりに日本の誕生石が改訂され、新たに10種類の宝石が仲間入りを果たしました。
▼日本の誕生石
| 月 | 誕生石の種類 |
| 1月 | ガーネット |
| 2月 | アメジスト・クリソベリルキャッツアイ |
| 3月 | アクアマリン・サンゴ・ブラッドストーン・アイオライト |
| 4月 | ダイヤモンド・モルガナイト |
| 5月 | エメラルド・ヒスイ |
| 6月 | 真珠・ムーンストーン・アレキサンドライト |
| 7月 | ルビー・スフェーン |
| 8月 | ペリドット・サードオニキス・スピネル |
| 9月 | サファイア・クンツァイト |
| 10月 | オパール・トルマリン |
| 11月 | トパーズ・シトリン |
| 12月 | ターコイズ(トルコ石)・ラピスラズリ・ジルコン・タンザナイト |
※2021年に追加された石は太字で記載しています。
5月の誕生石は、エメラルドとヒスイの2石が制定されています。
すべての誕生石には、それぞれの特徴や歴史にぴったりな宝石言葉や意味が込められています。自分の生まれた月の宝石を身につけることで、災いから身を守ってくれたり、幸運や良縁を呼び寄せたりする効果があると言われています。
5月の誕生石|クレオパトラが愛した「エメラルド」
「宝石の女王」とも称され、気品漂う深い緑色が印象的なエメラルド。その魅惑の煌めきは、いつの時代も多くの人々を魅了し、特別な存在として扱われてきました。
草木を連想させる鮮やかで瑞々しい「緑色」の色彩を放つことから、青々とした新緑が初夏へと移り変わる5月の誕生石として制定されています。
▼エメラルドの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 和名 | 緑柱石(りょくちゅうせき)・翠玉(すいぎょく) |
| 色 | 青みを帯びた鮮やかな緑色 |
| 硬度 | 7.5~8 |
| 成分 | ベリリウム、アルミニウム、ケイ素 |
| 主な産出地 | コロンビア、ザンビア、ブラジルなど |
宝石としての価値
エメラルドは、ダイヤモンド・ルビー・サファイアと並ぶ「世界四大宝石」の一つに数えられる、極めて価値の高い宝石です。アクアマリンやモルガナイトと同じ「ベリル(緑柱石)」という鉱物グループに属しており、クロムやバナジウムといった微量な成分が含まれることで、神秘的な緑色が現れます。
エメラルドは、圧力の高い環境で結晶化することから、インクルージョン(内包物)が多く含まれることが特徴です。宝石の世界ではこれらを「庭(ジャルダン)」と呼び、ひとつとして同じものがない個性として愛でられてきました。
石の内包物が少ない高い透明度を持ち、青みのある緑色をした大粒のエメラルドは、ダイヤモンド以上の高い価値がつくこともあります。高品質な大粒のルース(裸石)は、数百万以上で取引されることが一般的です。
エメラルドの歴史
エメラルドの歴史は非常に古く、もっとも古い記録によると、古代エジプトでの鉱山採掘は4000年以上前から行われていたと言われています。
古代エジプトの女王クレオパトラは、エメラルドの深い緑色に魅了され、自らの名を冠した「クレオパトラ鉱山」を所有し、高貴や美の象徴として身に着けていました。
また、古代ローマでは、エメラルドを「愛と美の女神ヴィーナス」に捧げる神聖な石として、豊穣や繁栄をもたらす存在として信じてきました。ローマ帝国の第5代皇帝ネロは、エメラルドのメガネで剣闘士の戦いを観戦したという逸話も残されています。
このようにエメラルドには、時代や国境を越えて「成長」「再生」「繁栄」のシンボルとして大切に扱われてきた歴史が刻まれています。
石言葉・身につける効果
エメラルドの石言葉は、「幸福」「幸運」「夫婦愛」「希望」などです。春から夏に移り変わる季節にふさわしい、新たな始まりや成長を意味するメッセージが込められています。
▼エメラルドの石言葉が持つ意味
- 愛や幸福を引き寄せる
- 心身のバランスを安定させて穏やかな愛情をもたらす
- 誠実で深い愛・絆を育む
- 未来を見通す知性や叡智を鍛える など
エメラルドは、「愛の成就」を象徴する石とされており、深い愛を育み「夫婦愛」や「家庭円満」に導いてくれるパワーがあると信じられています。
また、心身に癒しをもたらす「ヒーリングストーン」としても知られており、感情を安定させて思考をクリアにしてくれるため、何か大切な決断をするときや、知性を高めたいときにそっと力を貸してくれます。
5月の誕生石|東洋の宝石と呼ばれる「ヒスイ(翡翠)」
5月の誕生石として日本独自に制定されているのが、東洋で神聖に扱われてきた「ヒスイ」です。日本最古の宝石とも言われており、古くから東洋を中心に魔除けやお守りとして利用されてきた歴史があります。
▼ヒスイの基本情報
| 項目 | 内容 |
| 和名 | 翡翠 |
| 色 | 青緑・白・赤・紫など |
| 硬度 | 6.5~7(硬玉)、6~6.5(軟玉) |
| 成分 | ヒスイ輝石(ジェダイト) |
| 主な産出地 | 日本、ミャンマー、グアテマラなど |
宝石としての価値
ヒスイには、「硬玉(ジェダイト)」と「軟玉(ネフライト)」の2種類がありますが、宝石としての価値が高いのは「硬玉(ジェダイト)」です。
一般的には深緑色のイメージが強いですが、淡い紫色・青色・水色・黒色・グレーなどといった多彩なバリエーションがあります。
なかでも、透明度が高く鮮やかな緑色は「インペリアル・ジェード」と称され、東洋を代表する最高峰の宝石として極めて高い希少価値が認められています。また、透明度が高いラベンダー色や、黒・赤・黄といった珍しい色も価値が高くなる傾向があります。
ヒスイの歴史
ヒスイの歴史を紐解くと、私たち日本との深いつながりが見えてきます。実は、世界で最も古くからヒスイを宝飾品として用いたのは、縄文時代の日本だと言われています。
新潟県の糸魚川市では、世界最古とされる約5億2000万年前に形成されたヒスイが見つかっており、市内の遺跡からはヒスイの加工品が多く出土しています。
日本において、ヒスイは大いなる自然の力が宿る「魔除けの石」として信じられており、当時はお守り(勾玉など)に加工され、大切に受け継がれてきました。
遠く離れた中南米では、古代のマヤ文明・アステカ文明・インカ文明においてヒスイが「金」以上の価値を持つ神聖な石として珍重されてきた歴史があります。
中国との歴史も深く、古くから歴代の皇帝や貴族たちが「権力」や「富」の象徴としてヒスイを身につけていたという逸話が伝えられています。
石言葉・身につける効果
ヒスイの石言葉は「繁栄」「長寿」「安定」「幸福」です。持ち主を災いから守り、成功や幸運をもたらすパワーが宿っていると信じられています。
▼ヒスイが持つ石言葉の意味
- 人間関係の縁やビジネスのチャンスを引き寄せる
- 穏やかで満ち足りた心をもたらす
- 心と体を健やかにし、人生を歩むしなやかな力強さを育む
- 周囲に振り回されず、自分の軸を持つ など
ヒスイを身につけることで、災いやネガティブな感情から持ち主を守り、ポジティブなエネルギーや良い運を自然に引き寄せる効果が期待できます。
また、感情のバランスを整えて心の安定をもたらすヒーリング効果もあるとされ、「揺るぎない自分軸」と「豊かな包容力」を支えてくれる心強いお守りとなってくれるでしょう。
5月生まれの方におすすめのジュエリーを紹介
自然が持つ豊かさや生命力のエネルギーが宿った5月の誕生石は、新しい始まりを迎える方や、幸運やチャンスを引き寄せたい方にぴったりです。
ここからは、5月の誕生石を使ったおすすめのジュエリーを紹介します。
エメラルドとダイヤモンドの立体ラインが優美なネックレス

K10YG S字誕生石ネックレス5月 エメラルド/ダイヤモンド
新緑の瑞々しさを閉じ込めたようなエメラルドと、清らかな光を放つダイヤモンドを組み合わせたネックレス。質感の異なる2つのきらめきが交差する立体的な曲線ラインは、胸元に美しい陰影を描き出します。ほどよい存在感で上品な雰囲気を演出してくれるため、オフィスシーンからオケージョンにもぴったりです。
エメラルド×ダイヤモンドのスクエアモチーフのネックレス

K10YG ひし形 誕生石ネックレス 5月 エメラルド/ダイヤモンド
凛とした知性を感じさせる直線的なひし形(スクエア)のフレームに、気品あふれるグリーンが際立つエメラルドを配したネックレスです。繊細に煌めくメレダイヤ5石が、鮮やかなエメラルドの存在感をいっそう美しく引き立て、華やかな印象を与えます。
胸元ですっきりとしたアクセントになってくれるため、Vネックのトップスやシャツの襟元から覗かせるコーディネートにもおすすめです。
贅沢な輝きで手元を彩るエメラルドのリング

K18WG エメラルド0.82ct/ダイヤ 0.59ctリング/Hana
鮮やかな深い緑のエメラルドを主役に、その美しさを称えるように繊細なダイヤモンドを隙間なく敷き詰めた贅沢なリング。ダイヤモンドの清らかな白い光が、エメラルドの内側から湧き上がる神秘的なグリーンの色彩を鮮やかに引き立てています。
幸運や愛のシンボルとされる四つ葉のクローバーをモチーフにし、手元を見るたびに特別なときめきを届けてくれます。縁やチャンスを引き寄せてくれるお守りとして身に着けてみてはいかがでしょうか。
まとめ
王侯貴族をも虜にした高貴なエメラルドと、東洋の深い歴史と気品が宿る神秘的なヒスイ。
青々と草木が育つ5月の誕生石にふさわしく、その鮮やかで瑞々しい緑色の輝きは、見る人の心を穏やかに整えて、しなやかな強さを与えてくれます。
日々をがんばる自分へのご褒美として、あるいは大切な人との絆を深めるギフトとして、誕生石をあしらった特別なジュエリーを迎えてみてはいかがでしょうか。
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